人工妊娠中絶について|清水バースクリニック

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人工妊娠中絶

人工妊娠中絶について|清水バースクリニック

人工妊娠中絶とは

人工妊娠中絶とは、妊娠組織(胎児や胎盤のもとなど)を手術や薬(子宮収縮剤)により、人工的に妊娠を終了させることです。

日本では母体保護法に基づき、以下のいずれかの条件を満たす場合に限り、母体保護法指定医師による手術が許可されています。

【母体保護法による指定要件(妊娠22週未満)】

  • 妊娠または分娩が、身体的または経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれがある場合
  • 暴行もしくは脅迫によって抵抗不能な状態で妊娠した場合(性暴力)

手術の方法(妊娠11週6日まで)

麻酔をかけて子宮内の妊娠組織を吸い出す手術です。日帰りで行うことができます。

◆ 手術の流れ

  1. 子宮口を開く(前処置): お産の経験がない方は、手術器具が通りやすくなるよう水分を吸収して膨らむ棒(頸管拡張剤:ラミセル®)を子宮口に2〜3時間ほど入れます。
  2. 麻酔をかける: 静脈麻酔(点滴から鎮痛薬と鎮静薬を注入)を行います。場合により局所麻酔(傍頸管ブロック)を追加します。
  3. 妊娠組織を取り出す: 安全性の高い「手動真空吸引法(MVA)」で行います。手術時間自体は1〜5分程度です。
  4. 診察・帰宅: 術後3時間ほど院内で休憩し、診察で問題がなければ当日ご帰宅いただけます。

当院の静脈麻酔について

呼吸まで止める全身麻酔とは異なり、ご自身の力で呼吸を保ちながら痛みや不安を和らげる麻酔法です。当院では鎮静薬(ミダゾラム)と鎮痛薬(ケタラール)を使用しています。手術終了時にはお声がけに反応できる状態となり、1〜2時間程度で完全に目が覚めます。

【主な副作用・注意点】
・麻酔の影響でふらつきや眠気が残るため、手術当日の車・バイク・自転車の運転は厳禁です。
・一時的な吐き気、頭痛、呼吸が浅くなる現象(酸素吸入等で改善します)、血圧の変動などが起こる場合があります。

危険性・リスクについて

大きな問題となる合併症はほとんどありませんが、以下のリスクが挙げられます。

  • 子宮穿孔: ごく稀に子宮に穴があくことがあります。多くは経過観察で治りますが、重症の場合は緊急手術が必要となる場合があります。
  • 子宮内感染: 術後の感染を防ぐため抗生物質を点滴投与します。次の月経が終わるまで性交渉やタンポンの使用はお控えください。
  • 妊娠組織遺残: 稀に組織が残ることがあり、再手術が必要になる場合があります。
  • 薬のアレルギー: 麻酔薬や抗生物質によるアレルギー反応。

不妊症への影響について

かつて行われていた金属器具による掻爬法(掻き出す方法)や子宮内感染により不妊症になるリスクが言われていましたが、当院のように徹底した抗生物質の使用と子宮に優しい手動真空吸引法(MVA)を行うことで、中絶手術によって不妊症になる心配はほとんどなくなりました。

手動真空吸引法とは

妊娠初期の中絶手術には大きく分けて以下の3つの方法があります。当院では、最も安全性が高く、手術後の痛みが少ない「③ 手動真空吸引法」を全例で採用しています。

手術方法 特徴・安全性
① 掻爬(そうは)法 金属製のスプーン状の器具で、子宮の内側を軽く引っ掻くように妊娠組織を除去する方法です。
② 吸引法 金属製の管に電動で陰圧をかけ、子宮内を吸い出す手術です。
③ 手動真空吸引法
(当院採用)
プラスチック製の専用キットと柔らかい吸引管を用いる方法です。現在、日本で最も安全で体への負担・術後の痛みが少ないとされています。

※手動真空吸引法のキットは約2万円の医療費用がかかるため、初期中絶手術で採用しない施設も少なくありません。しかし当院では、患者様の安全・手術後の痛み・将来の妊娠への影響を最優先に考え、追加費用なしで必ずこの方法を行っております。

手術の方法(妊娠12週0日から妊娠21週6日まで)

子宮収縮剤で陣痛を起こし、出産と同じ流れで行う方法です。3〜4日間の入院が必要となります。
※法律に基づき、役所へ死産届の提出および胎児の火葬手続きが必要となります。

◆ 入院・手術の流れ

  1. ① 子宮口を開く(1〜2日間): 水分を吸収して膨らむ特殊な棒(ラミセル®、ダイラバンS®、ラミナリア®など)を使用し、段階的に子宮口を広げます。週数に応じてこの処置を2〜3回繰り返します。
  2. ② 陣痛を起こす(1〜2日間): 子宮口が十分に開いた後、子宮収縮剤(プレグランディン®膣錠)を3時間おきに使用して陣痛を促します。通常は1日程度で出産に至りますが、2日以上かかることもあります。
  3. ③ 退院: 出産翌日午前に経過を確認し、問題がなければ退院となります。

危険性・リスクについて

ほとんどの場合は問題なく終了しますが、以下の合併症が起こる可能性があります。

  • 子宮穿孔・子宮頸管裂傷: 前処置(処置具)により子宮や子宮口が傷つくことがあります。
  • 子宮破裂: 陣痛が強くなりすぎた場合、非常に稀ですが子宮壁が裂けることがあります。
  • 子宮内感染: 予防のため術後に抗生物質を内服いただきます。次の月経終了まで性交渉やタンポンはお控えください。
  • 発熱・薬のアレルギー: 子宮収縮剤の影響で一時的に発熱することがありますが、出産後は消退します。
  • 多量出血(輸血の可能性): 通常のお産と同様、多量出血により輸血が必要となる場合があります。※万が一輸血に同意できない場合は、事前にお申し出ください。適切な医療機関へご紹介いたします。

中絶手術の費用

当院の中絶手術費用は以下の通りです(全て税込表示)。

初期人工妊娠中絶(妊娠11週6日まで)

170,000円 (税込)

※日帰り手術・安全な手動真空吸引法(MVA)・静脈麻酔費用を含みます。

中期人工妊娠中絶(妊娠12週0日〜21週6日まで)

約 400,000円 (税込)

※3〜4日間の入院費用・分娩費用を含みます。

【出産育児一時金について】

中期中絶では「出産育児一時金(50万円)」が支給されます。当院では「直接支払制度」をご利用いただけますので、事前に手続きを行っていただくことで窓口でのお支払いが実質0円(事前用意不要)となります。